タイルカーペットのお手入れ方法。普段のお掃除やメンテナンスについて解説

タイルカーペットはロールカーペットと異なり、1枚単位で床に設置できます。そのため、汚れてもすぐに取り外して掃除したり、新しいものに交換したりしやすいことがメリットです。

ただし、お手入れ方法を把握していなかったり掃除せずに長期間放置したりすると、カーペットの見た目や機能が劣化してしまいかねません。

この記事では、タイルカーペットのお手入れ頻度や汚れの落とし方を紹介します。汚れのタイプ別に対処法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

タイルカーペットをお手入れする頻度

タイルカーペットの汚れを放置すると見た目はもちろん、素材の劣化や空気中のハウスダスト増加にもつながります。

常に清潔な状態を維持して快適なオフィス空間を作るためにも、以下の頻度に合わせて日常的な掃除やしっかりめの掃除を行いましょう。

  • 週に1〜2回
  • 月に1回
  • 年に1回

週に1〜2回

タイルカーペットは週1〜2回の頻度で掃除機をかけることが推奨されています。歩行量の多さや素材にもよりますが、1〜2日経過するとホコリやゴミがカーペットに溜まります。

掃除をせずに1週間以上放置してしまうと、目に見えないホコリやゴミが空気中に舞うため、オフィス内の衛生環境に支障をきたす可能性があります。

常に清潔な環境を保つためにも、週1〜2回の頻度で掃除をしましょう。掃除機をかける際は、パイルの奥に詰まったホコリやゴミを取り除くためにも、毛並みの反対方向から掃除機をかけるようにすると効率よく汚れを取り除くことができます。

月に1回

週1〜2回の掃除に加えて、月に1回を目安にタイルカーペットの拭き掃除をしましょう。タイルカーペットに付着したホコリやゴミは掃除機で取れますが、食品や飲料、インクによる汚れはなかなか取り除けません。

カーペットの汚れを放置すると、シミやニオイの原因となり、清潔感はもちろん空気の悪化につながります。

タイルカーペットの拭き掃除は基本的に以下の手順で実施します。

      バケツ一杯のぬるま湯を用意する
      キャップ1~2杯の中性洗剤を溶かす
      雑巾を固めに絞り、毛並みの反対方向から拭く

ただし、汚れの種類によっては洗い方が異なります。

汚れの種類(例) 汚れの取り方 コーヒー・紅茶 水で固く絞ったタオルで拭く しょう油・ソース ティッシュペーパー吸い取り、洗剤入りのぬるま湯で拭く インク(黒) 洗剤で洗う

汚れの種類に適した方法で掃除をしましょう。その他の部分汚れやシミの取り方については、スミノエ公式のパンフレットのページでも紹介しているので参考にしてみてください。

参考:部分汚れ、シミの取り方

年に1回

タイルカーペットを長く使用するためにも、年に1回は清掃業者に依頼するか、自社内で徹底的にカーペットを洗浄しましょう。

週1~2回の掃除機がけ、月1回の拭き掃除を実施しても、カーペット裏にホコリやゴミが溜まったり、普段の掃除では取れない汚れが蓄積したりします。

自社で掃除をする際は、棒でカーペットの裏側を叩きホコリやゴミを取り除きましょう。叩いたあとは、ニオイを取り除くためにも2〜3時間陰干ししましょう。

タイルカーペットのお手入れグッズ

定期的な掃除は、タイルカーペットを長く使用するために有効ですが、適切な掃除用品を使用しないと、汚れが落ちなかったり傷が付いたりする原因となります。

タイルカーペットを掃除する際は、以下3つの掃除用品を準備しましょう。

  • ゴム手袋
  • スポンジ
  • 洗剤

ゴム手袋

タイルカーペットのお手入れ時は、ゴム手袋を着用して掃除をしましょう。

掃除機をかける際は必要ありませんが、カーペットを拭く際は雑巾による摩擦や洗剤の影響で、手肌が荒れる可能性もあります。

特に、水や洗剤は皮膚表面の油分や水分を取り除いてしまうため、乾燥肌の原因にもなるのです。

ゴム手袋を着用すると、カーペットの汚れに直接触れることもなくなるため、衛生面に配慮したお手入れが可能です。手肌を清潔に保ちながらカーペットを掃除するためにも、ゴム手袋を着用するようにしましょう。

スポンジ

スポンジは、タイルカーペットの毛先を極力傷つけずに汚れを拭く掃除用品として便利です。

汚れの種類によっては雑巾など固い素材が必要な場合もありますが、基本的にはスポンジなどの柔らかい素材を使用した方がタイルカーペットの素材を傷つけずにお手入れができます。

洗剤

洗剤もタイルカーペットのお手入れに必要な掃除用品です。

洗剤には、油となじみやすい「界面活性剤」が含まれているため、水だけでは落ちないコーヒーや紅茶などの汚れを拭き取る際に有効です。

ただ、酸性やアルカリ性の洗剤は、カーペットの素材を痛めるおそれがあります。洗剤を使って掃除をする際は、カーペット用の洗剤(中性洗剤)を使うようにしましょう。

タイルカーペットのお手入れ方法:簡単な汚れの場合

タイルカーペットのお手入れ方法は、汚れの度合いによって異なります。まずは、簡単に落とせる汚れのお手入れ方法を見ていきましょう。

      汚れたタイルカーペットだけを外す
      水で汚れを落とす
      スポンジに中性洗剤を付けてこする
      よくすすぐ
      水気を切って乾燥させる
      風通しのよいところで陰干しする

汚れたタイルカーペットだけを外す

まずは、汚れたタイルカーペットだけを床から外しましょう。

タイルカーペットは継ぎ目の少ないロールカーペットとは異なり、1枚ずつ取り外しができるため、汚れが付いたとしても簡単に取り外してお手入れができます。

ただし、タイルカーペットによっては接着剤の影響で床から外れない可能性があります。その場合は無理に外さずにそのまま掃除をするか、へらを使って取り外しましょう。

水で汚れを落とす

次に、汚れた部分を水で洗い流します。洗剤を付ける前に水で洗うと、汚れの成分が薄くなり、中性洗剤で取り除きやすくなるのです。

ただ、コーヒーや紅茶などのような成分が濃い液体を水で洗い流してしまうと、他の部分にも汚れが広がってしまうため注意が必要です。

水で洗い流す前に、ティッシュペーパーなどで汚れをできるだけ吸い取りましょう。

スポンジに中性洗剤を付けてこする

水で洗い流しても汚れが取れない場合は、スポンジに中性洗剤を付けて優しくこすりましょう。中性洗剤に含まれる界面活性剤が、汚れの油分になじんで落ちやすくなります。

酸性やアルカリ性の洗剤にも界面活性剤が含まれているため汚れは落ちますが、同時に素材を痛めてしまいます。

また、強くこすると素材の劣化を早めてしまうため、汚れを落とす際は中性洗剤で優しく洗いましょう。

よくすすぐ

中性洗剤で汚れを洗い終わったら、水でよくすすぎましょう。洗剤が残った状態でカーペットを元の位置に戻してしまうと、洗剤によるシミが新たにできたり、カビやダニが増殖する原因になったりします。

洗うことによって余計に汚れが増えないようにするためにも、洗剤は確実に水で洗い流しましょう。

水気を切る

中性洗剤を水で洗い流したら、水気を切って乾燥させましょう。水気が残ったまま放置してしまうと、水分の影響で接着剤の作用が弱くなります。

風通しのよいところで陰干しする

水気を切ったら、風通しのよいところで陰干ししましょう。直接日光にさらしてしまうと、日焼けにより変色や退色につながる可能性があるため、日の当たらない場所で干すことがポイントです。

また、ドライヤーなどの高温機器で乾燥させると、カーペットの繊維が変形してしまいます。

素材の変化を最小限に抑えつつ汚れを落とすためにも、タイルカーペットは陰干しで自然乾燥させましょう。

タイルカーペットのお手入れ方法:ひどい汚れの場合

中性洗剤を使っても汚れが落ちない場合は、以下の手順でタイルカーペットをお手入れする必要があります。

      汚れたタイルカーペットを中性洗剤の付いたスポンジでこする
      浮いた汚れを取り除く
      しっかりすすいで乾燥させる

汚れたタイルカーペットを中性洗剤の付いたスポンジでこする

簡単な汚れの場合と同じく、中性洗剤を付けたスポンジでこすり洗いをしましょう。一見洗剤だけでは落ちにくそうな汚れも、中性洗剤を用いると簡単に落ちる可能性があります。

ただし、汚れが落ちないからと強くこすると、素材が傷ついてしまいます。タイルカーペットの質を長く維持するためにも、スポンジで優しく洗うことを心がけましょう。

タイルカーペットのお手入れ方法:シミを落とす場合

中性洗剤を用いた漬け置きは、タイルカーペットのお手入れ方法として効果的ですが、シミの種類によっては落ちない可能性もあります。

ここからは、シミの原因別にお手入れする方法を紹介します。

  • 食べ物・飲み物のシミ
  • 油などのシミ
  • その他のシミ

食べ物・飲み物のシミ

食べ物や飲み物によるシミを放置すると、ニオイが残ったり落ちにくくなったりするため、早急な対応が必要です。

まずは、シミになった部分を水で湿らせてから、中性洗剤とスポンジで優しくこすります。洗剤がシミに浸透したら、ティッシュなどで押さえて汚れを吸い取り、水で洗い流しましょう。

コーヒーや紅茶の古いシミが残っている場合は、レモンの断面や酢を使って拭くと取れる、もしくは薄くなる可能性があります。

油などのシミ

ケチャップやマヨネーズなど油分を含むシミは、カーペットに固まる恐れがあるので、付着したらすぐに掃除をしましょう。

まず、シミになった部分を水で湿らせて、中性洗剤もしくは専用のクリーナーを用いてこすります。洗剤がシミに浸透したタイミングで、布などで汚れを吸着、洗浄を行いましょう。

どうしてもシミが落ちない場合は、酸素系漂白剤を使うのも一つの手です。ただし、ウールやシルクなどの素材には使えないため、カーペットの材質を確認してから使用しましょう。

その他のシミ

インクや灯油など飲食物以外の汚れは、種類によって掃除方法が異なります。

汚れの種類(例) 汚れの取り方 インク(黒) 中性洗剤で洗う 灯油 粉末洗剤で吸収、ブラシではらい自然乾燥させる カビ ブラシで取り除き、洗剤またはアルコールで拭く

カーペットの素材を傷つけないためにも、汚れに適した方法でお手入れをしましょう。

タイルカーペットをお手入れする際の注意点

タイルカーペットをお手入れする前に、次の3つの注意点をおさえておきましょう。

  • 洗濯機での丸洗いやドライクリーニングはしない
  • 壁に立て掛けたり平らではないところで長期保管しない
  • 飛び出したパイルはハサミで切り揃える

洗濯機での丸洗いやドライクリーニングはしない

洗濯機での丸洗いやドライクリーニングは、タイルカーペットの繊維を傷つけるおそれがあるため避けましょう。

特に、ドライクリーニングによる高温乾燥は、タイルカーペットの形状を変えてしまう可能性があります。中性洗剤を使って洗った後は、日陰で自然乾燥させましょう。

壁に立て掛けたり平らではないところで長期保管しない

使用しないタイルカーペットは平らな場所で保管しましょう。壁に立て掛けたり、でこぼこした場所で保管すると、形が崩れてしまう原因となります。

そうなると、再度設置した際に床や隣り合うタイルカーペットとの間に隙間ができ、見た目を損ねたりゴミが溜まりやすくなってしまいかねません。

タイルカーペットを保管する際は、平らなスペースを確保して置きましょう。

飛び出したパイルはハサミで切り揃える

タイルカーペットからパイルが飛び出している場合は、すぐにハサミで切り揃えましょう。放置すると他のパイルにも伝線して、繊維が抜けやすい状態になります。

ただ、無理に引き抜こうとすると、他のパイルが飛び出すおそれもあります。カーペットの見た目を整えるためにも、ハサミで丁寧に切り揃えましょう。

お手入れしやすいタイルカーペットならスミノエ

タイルカーペットはホコリやゴミが溜まりやすいため、定期的にお手入れする必要があります。カーペットの品質を保つためにも、週1~2回の掃除機、月1回の拭き掃除を実施しましょう。さらに、年に1回は徹底的に掃除をするか、クリーニング業者に依頼して溜まった汚れを除去してオフィスを清潔に保ちましょう。

スミノエでは、お客様のオフィスに合わせたお手入れのしやすいタイルカーペットをご用意しています。自社に合ったタイルカーペットをお探しの方は、ぜひご相談ください。