
オフィスに観葉植物を取り入れることは、従業員の健康促進やストレス軽減、集中力向上など、多くのメリットをもたらします。また、空気質の改善や企業イメージの向上にもつながる重要なものです。
本記事では、観葉植物をオフィスに置くメリットや選び方、管理のポイント、おすすめの植物について紹介します。
オフィスに観葉植物を置くメリット

オフィス環境に観葉植物を取り入れることは、従業員の健康と快適性、さらには企業イメージの向上にもつながります。オフィスに観葉植物を置くメリットを紹介します。
空気の質が改善する
観葉植物は、光合成の過程で二酸化炭素を吸収し、酸素を放出することで、オフィスの空気環境を改善する効果があります。
特に、オフィスで問題となるホルムアルデヒドやベンゼンなどの有害な揮発性有機化合物(VOC)を吸収・分解する能力を持つとされている植物も多く、室内の空気質の向上につながります。
また、植物からの蒸散作用により、適度な湿度が保たれることも大きなメリットです。乾燥しがちなオフィス環境において、自然な加湿効果が得られることで、のどや目の乾燥を防ぎ、快適な環境を維持することができます。
特に、空調による乾燥が問題となる冬季には、その効果が表れやすいでしょう。
ストレスを軽減する
オフィスに緑を取り入れることは、従業員のストレス軽減に大きな効果があります。自然を目にすることで、副交感神経が活性化され、リラックス効果が得られることが研究により明らかになっています。
特に、長時間のデスクワークによる精神的な疲労を軽減する効果が期待できます。
また、植物の存在は、オフィス空間に潤いをもたらし、無機質になりがちなオフィス環境を和らげる効果もあります。
心理学的研究では、緑のある環境では、ストレスホルモンの一つであるコルチゾールの分泌が抑制されることも報告されています。従業員のメンタルヘルスの維持・向上にも役立つでしょう。
目の疲れを回復する
パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器を長時間使用することによる目の疲れは、現代のオフィスワーカーにとって深刻な問題となっています。観葉植物の緑は、目の疲労回復に効果的であることが知られています。
特に、植物の自然な緑色は、目の疲労の原因となるブルーライトとは異なる波長を持ち、視覚系の緊張を和らげる効果があります。
定期的に観葉植物に視線を向けることで、近くを見続けることによる目の疲れを軽減することが期待できるでしょう。また、遠近の焦点調節を行うことで、目の筋肉をリフレッシュする効果も期待できます。
さらに、植物の葉の自然な揺らぎや形状の変化は、目の運動を促し、視覚疲労の回復を助けます。
集中力が向上する
オフィスに観葉植物を配置することで、従業員の集中力が向上することがさまざまな研究で報告されています。緑のある環境では、脳の疲労回復が促進され、より長時間の集中力の維持が可能になるといわれています。
特に、クリエイティブな業務や複雑な問題解決を必要とする作業において、その効果が表れやすいといえます。
また、植物の存在は、適度なリラックス効果をもたらすことで、過度な緊張やストレスを軽減し、より自然な状態での集中を可能にします。
さらに、植物による空気質の改善効果も、頭脳の活性化につながり、作業効率の向上につながります。
企業イメージがよくなる
観葉植物を効果的に配置したオフィスは、来訪者に対して好印象を与えます。自然との調和を重視する企業姿勢は、環境への配慮や従業員の健康への関心の高さを示し、企業イメージの向上につながります。
特に、エントランスやミーティングスペースなど、来訪者の目に触れる場所に適切に配置することで、より効果的なイメージアップが期待できるでしょう。
また、SDGsへの取り組みが重視される現代において、オフィスの緑化は環境配慮の具体的な取り組みとしても評価されます。従業員の採用活動においても、快適なオフィス環境は重要なアピールポイントとなり、優秀な人材の確保にもつながります。
オフィスに観葉植物を置くポイント

観葉植物をオフィスに導入する際は、適切な計画と管理が必要です。以下のポイントに注意を払うことで、より効果的なオフィスグリーン化を実現することができます。
設置する場所の光量や湿度に応じて種類を選ぶ
観葉植物の選択において最も重要なのは、設置場所の環境条件に合った植物を選ぶことです。オフィスの窓の位置や方角、ブラインドの使用状況などにより、場所ごとに光量は大きく異なります。
直射日光が当たる場所では、耐光性の高い植物を選び、日陰になる場所では、耐陰性のある植物を選ぶ必要があります。
また、空調の影響や日照条件により、場所ごとの湿度にも差が生じます。特に、空調の吹き出し口付近は乾燥しやすいため、耐乾性のある植物を選ぶようにしましょう。
加えて、設置方法についても、床置き、棚置き、吊り下げなど、場所に応じた適切な方法を選択することで、限られたスペースを効果的に活用することができます。
緑視率を10〜15%にする
オフィス空間における緑視率(視界に入る緑の割合)は、10〜15%が理想的とされています。この割合は、リラックス効果と集中力向上の両立が期待できる最適な水準とされています。
ただし、オフィスのレイアウトや業務内容によって、適切な緑視率は異なる場合もあります。
緑視率を調整する際は、植物の大きさや配置場所を工夫することが重要です。大型の観葉植物をうまく配置することで、少ない数でも効果的な緑視率を確保することができます。
デスクからの視線の動きを考慮し、自然に目に入る位置に植物を配置することで、より効果的な環境づくりが可能となります。
手入れが難しい場合はフェイクグリーンを利用する
メンテナンスの負担が大きい場所や、十分な光量が確保できない場所では、フェイクグリーンの活用も有効な選択肢となります。
最近のフェイクグリーンは、見た目の完成度が高く、本物の植物と見分けがつきにくいものも多く存在します。特に、高所や手の届きにくい場所、あるいは24時間稼働のオフィスなど、定期的なメンテナンスが難しい環境では、フェイクグリーンの活用が推奨されます。
また、本物の植物とフェイクグリーンを組み合わせることで、より効果的なグリーン化を実現することも可能です。例えば、メインとなる場所には本物の植物を、補助的な場所にはフェイクグリーンを配置するなど、メンテナンス性と視覚効果のバランスを考慮した配置計画を立てることができます。
定期的にメンテナンスする
観葉植物を健康に保つためには、適切なメンテナンスが不可欠です。水やり、日光の調整、葉の清掃、肥料の施肥など、必要な管理作業を定期的に行う必要があります。特に、水やりについては、植物の種類や季節、設置場所の環境によって適切な頻度が異なるため、個々の植物に応じた管理が必要です。
メンテナンス担当者を決めることも重要です。社内で担当者を決める場合は、植物の管理方法について適切な知識を持った人材を選び、必要に応じて研修を行うことも検討すべきです。また、専門業者に管理を委託することで、より確実な植物の維持管理が可能となります。
オフィスにおすすめの観葉植物

オフィス環境に適した観葉植物は数多く存在します。それぞれの植物が持つ特性や管理のしやすさ、空間演出効果などを考慮しながら、最適な植物を選択することが重要です。
パキラ
パキラは、幹が編み込まれた特徴的な姿が人気の観葉植物です。耐陰性が高く、比較的管理が容易なことから、オフィスでの利用に適しています。
大きく育つため、エントランスやロビーなどの広いスペースでのシンボルツリーとして最適です。また、空気清浄効果も高く、室内の空気質改善にも貢献します。
パキラは特に、以下のようなオフィスに適しています。
- 天井が高く、開放的な空間を持つオフィス
- エントランスに大型の観葉植物を置きたいオフィス
- 間接光が十分に入る環境のオフィス
- シンボリックな植物を求めるオフィス
ポトス
ポトスは、つる性の植物で、管理が非常に容易なことから、オフィスでの利用率が高い植物です。耐陰性に優れ、さまざまな環境に適応できる強健な性質を持っています。
垂れ下がる茎葉が美しく、棚上やハンギングとしての利用に適しています。また、空気清浄効果も高く、特にホルムアルデヒドの除去に効果があるとされています。
以下のような特徴を持つオフィスに最適です。
- デスクや棚の上にグリーンを取り入れたいオフィス
- メンテナンスの手間を最小限に抑えたいオフィス
- パーティションや壁面を装飾したいオフィス
- 比較的暗い環境でも植物を育てたいオフィス
アイビー
アイビーはつる性の植物で、葉の形状が美しく、装飾性に優れています。
垂直方向へ育てることも可能で、壁面緑化やパーティションの装飾に適しています。また、空気清浄効果も高く、特にベンゼンの除去に効果があるとされています。
アイビーは以下のようなオフィスでの使用がおすすめです。
- 壁面やパーティションを緑化したいオフィス
- デザイン性の高いグリーン演出を求めるオフィス
- コンパクトなスペースでも緑を取り入れたいオフィス
- 空気清浄効果を重視するオフィス
モンステラ
モンステラは、特徴的な切れ込みのある大きな葉が魅力的な観葉植物です。成長が比較的早く、存在感のある緑化が可能です。耐陰性もあり、室内での栽培に適しています。大きな葉は加湿効果も高く、オフィスの湿度管理にも適切です。
特に以下のようなオフィスに適しています。
- モダンでスタイリッシュな雰囲気を求めるオフィス
- 大きめの観葉植物を置くスペースがあるオフィス
- 湿度管理を重視するオフィス
- デザイン性の高いインテリアとして植物を求めるオフィス
アルテシマ
アルテシマは、光沢のある濃い緑色の葉が特徴的な観葉植物です。耐陰性があり、比較的管理が容易な植物です。コンパクトな樹形で場所を取らず、デスクサイドや小スペースでの利用に適しています。また、空気清浄効果も高く、室内環境の改善につながります。
以下のようなオフィスでの使用がおすすめです。
- 限られたスペースでもグリーンを取り入れたいオフィス
- シンプルでスマートな印象の植物を求めるオフィス
- 管理の手間を最小限に抑えたいオフィス
- 個人デスク周りにも植物を置きたいオフィス
ベンジャミン
ベンジャミンは、小さな葉が密生する姿が美しい観葉植物です。樹形も整いやすく、空間を美しく演出することができます。
適度な耐陰性があり、オフィス環境での利用に適しています。また、空気清浄効果も高く、特にホルムアルデヒドやベンゼンの除去に効果があるとされています。
以下のようなオフィスに最適です。
- エレガントな雰囲気を演出したいオフィス
- パーティションとして植物を活用したいオフィス
- 空気清浄効果を重視するオフィス
- 定期的なメンテナンスが可能なオフィス
ガジュマル
ガジュマルは、丸みを帯びた葉と特徴的な気根が魅力的な観葉植物です。耐陰性があり、室内での栽培に適しています。また、アレンジ次第で盆栽風の演出も可能で、和モダンな空間演出にも活用できます。
特に以下のようなオフィスでの使用がおすすめです。
- 和風・和モダンなテイストのオフィス
- コンパクトな観葉植物を求めるオフィス
- 個性的な植物での演出を希望するオフィス
- 長期的な育成を楽しみたいオフィス
サンスベリア
サンスベリアは、直立した葉の姿が特徴的で、非常に丈夫な観葉植物です。耐陰性、耐乾性に優れ、管理が容易な植物の一つとされています。
また、夜間も二酸化炭素を吸収する特性があり、24時間稼働のオフィスにも適しています。
以下のようなオフィスに特におすすめです。
- メンテナンスの手間を最小限に抑えたいオフィス
- 24時間稼働の環境でも植物を置きたいオフィス
- 日光の当たりにくい場所にも植物を置きたいオフィス
- モダンなデザインの植物を求めるオフィス
ゴムの木
ゴムの木は、光沢のある大きな葉が特徴的な観葉植物です。成長が比較的早く、存在感のある緑化が可能です。耐陰性もあり、室内での栽培に適しています。
また、葉の表面積が大きいため、空気清浄効果も高く期待できます。
特に以下のようなオフィスでの使用が適しています。
- 大型の観葉植物を置くスペースがあるオフィス
- シンボル的な植物を求めるオフィス
- 空気清浄効果を重視するオフィス
- 定期的なメンテナンスが可能なオフィス
カポック(シェフレラ)
カポック(シェフレラ)は、放射状に広がる葉が特徴的な観葉植物です。耐陰性があり、比較的管理が容易です。コンパクトな樹形でありながら、存在感のある緑化が可能です。
また、空気清浄効果も高く、特にホルムアルデヒドの除去に効果があるとされています。
以下のようなオフィスでの使用がおすすめです。
- モダンな雰囲気を演出したいオフィス
- 中型サイズの観葉植物を求めるオフィス
- 管理の手間を抑えたいオフィス
- パーティションとして植物を活用したいオフィス
ドラセナ
ドラセナは、剣状の葉を持つ観葉植物の総称で、さまざまな品種が存在します。耐陰性があり、比較的管理が容易です。直立した姿が特徴的で、空間を引き締める効果があります。
また、空気清浄効果も高く、特にキシレンの除去に効果があるとされています。
特に以下のようなオフィスに適しています。
- スタイリッシュな雰囲気を演出したいオフィス
- 限られたスペースでも縦方向の緑化を行いたいオフィス
- 空気清浄効果を重視するオフィス
- さまざまな品種から選択したいオフィス
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観葉植物は、オフィスの空気の質を改善したり、ストレスを軽減したりする効果があります。光量や緑視率などに考慮しつつ、上手に観葉植物をオフィスに取り入れてみましょう。
観葉植物がオフィス環境の改善に大きな効果をもたらすように、カーペットもオフィスの快適性に重要な役割を果たします。株式会社スミノエ インテリア プロダクツは、ビジネスユーザーに使用されるカーペットを取り扱っている会社です。
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