廊下用ロールカーペットのおすすめの選び方とは?メリットや注意点も紹介

ロールカーペットはエントランスや会議室、廊下など、オフィス内のさまざまな場所で用いられています。人通りの多い廊下用の場合、サイズはもちろん素材も考慮して選ぶとよいでしょう。

この記事では、廊下用ロールカーペットの選び方や導入するメリットを紹介します。ロールカーペットを敷く際の注意点やお手入れ方法も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

廊下用ロールカーペットの選び方

ロールカーペットは保温性や防音性はもちろん、見た目にも優れているため、歩行量の多い廊下にも適しています。

まずは、廊下用ロールカーペットの選び方から見ていきましょう。

  • 廊下に適したサイズを選ぶ
  • 使用目的から素材を決める
  • オフィス環境に応じた機能を考える

廊下に適したサイズを選ぶ

ロールカーペットを敷く際は、廊下幅に適したサイズを選びましょう。設置したい廊下幅に適していないサイズを選んでしまうと、見た目はもちろん、カーペットの機能をうまく活かせません。

既存サイズの場合、自宅用(60~100cm)の取り扱いが多いです。そのため、建築基準法記載の幅を満たす必要のあるオフィスの場合、既存サイズでは対応できない可能性があります。

廊下の用途 両側に居室がある廊下における場合 その他の廊下における場合 病院における患者用のもの、共同住宅の住戸若しくは住室の床面積の合計が百平方メートルを超える階における共用のもの又は三室以下の専用のものを除き居室の床面積の合計が二百平方メートル(地階にあつては、百平方メートル)を超える階におけるもの 1.6m 1.2m 引用:e-Gov 電子政府の総合窓口「建築基準法」

そのため、自社オフィスに廊下用ロールカーペットの導入を検討する場合、自由に調整できる「フリーカットタイプ」の購入や「オーダーメイド」の選択をおすすめします。

使用目的から素材を決める

ロールカーペットは素材によって手触りや保温性はもちろん、部屋の雰囲気に影響を与えます。次の表に、ロールカーペットで使用される代表的な素材を記載しました。

代表的な素材 特徴 ナイロン ・石油を原料として作られている ・摩擦に対して耐久性が強い ウール ・羊毛で作られている ・保温性に優れている ポリエステル ・石油由来の化学繊維 ・汚れに強い シルク ・高級素材 ・なめらかな手触り レーヨン ・シルクのような手触り ・防湿性に優れ、カビに強い カットパイル ・カーペットの毛足が揃っている ・ふんわりと柔らかい シャギー ・毛足が25mm以上ある ・柔らかい質感 ファー ・動物の毛皮や化学繊維から作られている ・肌ざわりがよい ウィルトン ・4種類の糸を交錯して織り込んでいる ・弾力性や耐久性に優れている

上記以外にもさまざまな素材があります。カーペットを選ぶ前に確認しておきましょう。

オフィス環境に応じた機能を考える

サイズや素材以外にも、設置するオフィス環境に応じた機能も考慮する必要があります。

例えば、人通りの多い廊下にウールのカーペットを設置すると、独特のニオイに違和感を感じる方が出てくるかもしれません。

また、オフィスがビルの上層階にある場合、下層階への防音対策を考慮しないと他社オフィスまで音が響いてしまう可能性も考えられます。

保温性や防音性などの機能はもちろん、オフィスの雰囲気に合わせた素材を選ぶようにしましょう。

廊下にロールカーペットを敷くメリット

続いて、廊下にロールカーペットを敷くメリットを5つ紹介します。

  • ホコリが舞いにくい
  • 防音対策できる
  • 省エネにつながる
  • 目の疲れやストレスを軽減する
  • すべりにくく転倒防止になる

ホコリが舞いにくい

ロールカーペットを廊下に敷くと、床に落ちるホコリやゴミをカーペットの繊維が吸着してくれるため、空気中に舞いにくくなります。

空気中にホコリやゴミが舞い上がりにくくなると、ハウスダストの抑制にもつながります。カーペットの素材によっては、花粉などのアレルゲンを吸着する機能や抗菌に優れているため、オフィス全体の空気を清浄することに役立ちます。

防音対策できる

ロールカーペットは防音性も兼ね備えているため、オフィス内に響く足音や物音を抑える効果もあります。

カーペットの遮音効果は「L値」という指標で表され、ロールカーペットの厚みや密度によって数値が異なります。さらに、ロールカーペットの価格や素材によっても変わります。

L値は数字が少ないほど遮音効果が高いことを示しており、L値が40(L-40)だと物の落下音などがほとんど聞こえないレベルを表す目安となります。

床材の種類 低減性能等級 改善レベル ウールカットカーペット(全厚9mm)+アンダーフェルト ΔLL-6(L-35) ほとんどの生活音が聞こえない状態 ウールカットカーペット ΔLL-4(L-45) スプーンを落とす音がかすかに聞こえる状態 ナイロンループ・タイルカーペット ΔLL-2(L-55) スリッパの歩行音が聞こえる状態

厚みはオーダーメイドで調整可能となる場合が多いため、オフィスの防音性を重視したい場合は、L値を考慮して選ぶとよいでしょう。

省エネにつながる

ロールカーペットは断熱性にも優れているため、省エネにも貢献します。

ロールカーペットの繊維間には隙間があり、床からの冷気をキャッチしてくれます。また、保温性も兼ね備えているため、廊下の温度変化を抑え、冷暖房効率の向上にも役立つのです。

ただし、ウールやファーなど保温効果の高い素材は、ホコリやゴミを吸着しやすいため、廊下用のロールカーペットには適していません。素材選びの際は省エネ以外の要素も加味して検討しましょう。

目の疲れやストレスを軽減する

ロールカーペットには、LEDや間接照明による光の反射を抑える効果があり、目の疲れやストレスの軽減につながります。

フローリングや塩化ビニルタイルの場合、光の乱反射が起こりやすく、さまざまな方向に光が反射しやすいため、まぶしく感じる可能性があります。

ロールカーペットなら光を吸収してくれるため、LEDや間接照明による影響を防止できるのです。

すべりにくく転倒防止になる

ロールカーペットは、フローリングや塩化ビニルタイルと比べて「すべり抵抗値」が高いです。すべり抵抗値とは、床の滑りにくさを表す指標で、この数値が高いと転倒防止効果が高いといえます。

仮に転倒してしまった場合でも、ロールカーペットには多少の厚みがあるため、衝撃の緩和にもつながります。

社員のケガを防止するためにも、滑りにくいロールカーペットを社内に導入してみましょう。

廊下にロールカーペットを敷く際の注意点

防音や省エネ対策につながるロールカーペットですが、廊下へ敷く前に次の2つの注意点を確認しておきましょう。

  • 直射日光に当てないようにする
  • 定期的に清掃する

直射日光に当てないようにする

廊下にロールカーペットを採用する前に、直射日光が当たらないかどうかを確認しましょう。

日光がカーペットに当たると、変色や退色の原因となります。また、素材によっては蛍光灯の紫外線でも色が変わります。

直射日光が差し込む位置にカーペットを敷く予定の方は、カーテンやブラインドで遮光したり、UVカット用のフィルムを窓に貼り付けたりして対策しましょう。

また、ファーなどの蛍光灯の紫外線で変色する素材も避けた方が、質感を長く保つことができます。

定期的に清掃する

社員が快適に過ごせる環境を作るためにも、廊下用ロールカーペットは定期的に清掃しましょう。

カーペットはホコリやゴミを吸着しやすいため、清掃せずに放置してしまうと見た目が悪くなるのはもちろん、空気中にアレルゲンが舞う原因となります。

また、素材によっては掃除機の使い方や手洗いの方法が異なるため、正しい手順を踏まずに掃除をすると、カーペットが痛むおそれもあります。

定期的な清掃の実施はもちろん、掃除方法も事前に把握しておきましょう。

廊下のロールカーペットのお手入れ方法

ロールカーペットの見た目を維持するためにも、以下3つの方法で定期的にお手入れしましょう。

  • 汚れを見つけたらすぐに拭き取る
  • パイルのほつれはハサミでカットする
  • 中性洗剤を使用する

汚れを見つけたらすぐに拭き取る

ロールカーペットの汚れを見つけたら、適切な方法で早急に拭き取りましょう。汚れを放置してしまうとシミやカビ、ニオイの原因となり、見た目や室内環境の悪化につながります。

ロールカーペットはタイルカーペットとは違って取り外しが難しいため、設置したまま部分的または全体的に掃除をするのがよいでしょう。代表的な汚れごとに適切な対処法を次にまとめました。

汚れの種類(例) 汚れの取り方 コーヒー・紅茶 水で固く絞ったタオルで拭く しょう油・ソース ティッシュペーパー吸い取り、洗剤入りのぬるま湯で拭く インク(黒) 洗剤で洗う

その他の部分汚れやシミの取り方については、スミノエ公式のパンフレットのページでも紹介しています。また、普段のお手入れについても紹介しているので参考にしてみてください。

参考:部分汚れ、シミの取り方

パイルのほつれはハサミでカットする

パイル(カーペットの繊維)のほつれを見つけたときは、早急にハサミでカットしましょう。ほつれを放置してしまうと、他のパイルにも伝線してしまいます。

また、ほつれ部分を引っ張ったり根本付近を切ったりすると、繊維自体が抜け落ちてしまう可能性があります。ほつれた箇所だけを丁寧にカットしましょう。

中性洗剤を使用する

ロールカーペット全体の清掃を実施する際には、必ずカーペット用の中性洗剤を使用しましょう。

中性洗剤以外の液体をカーペットに使用すると、毛足の変色や退色につながります。また、カーペットの汚れを落とすために強くこすると、毛足を傷つけてしまいます。

ロールカーペットを清掃する際は、中性洗剤で優しく洗いましょう。

廊下におすすめのロールカーペット

ここからは、廊下におすすめのロールカーペットを5つ紹介します。

  • フックドカーペット
  • ウィルトンカーペット
  • アキスミンスター
  • タフテッドカーペット柄機(カラーテック・OMT)
  • タフテッドカーペット

フックドカーペット

フックドカーペットとは、1パイルごとに糸を刺して作られる、さまざまな色や柄の表現が可能なロールカーペットです。

また、ウールやシルク、ナイロンといった異素材同士の組み合わせも可能なため、奥行きのあるデザインが叶うことも魅力の一つです。

カットパイルやループパイルを組み合わせることもでき、自由度の高いデザインを楽しむことができます。

ウィルトンカーペット

ウィルトンは経糸(たていと)や緯糸(よこいと)、バイル糸を交錯して織り込んでいます。そのため、毛足の密度が高くなっており、耐久性や弾力性を兼ね備えています。

騒音対策はもちろん、廊下に対して高級感を演出したい場合は、ウィルトンカーペットを検討してみましょう。

アキスミンスター

アキスミンスターとは、ウィルトンと同じく複数の糸を交錯して織り込まれたカーペット柄のことです。ウィルトンと製法は同じですが、アキスミンスターの方が糸色の種類も多く、鮮やかなデザインに仕上がります。

ウィルトンとは違った高級感を演出したい方は、アキスミンスターを選んでみましょう。

タフテッドカーペット

タフテッドカーペットはミシン針でパイルを挿入、裏面に抜け防止用のラテックスゴムを塗布したカーペットです。

機械により自動で織れるため、ウィルトンなど従来のカーペットと比べて30倍近くの生産コストダウンに貢献しています。

ラテックス塗布による通気性の悪さや劣化リスクはあるものの、コストを押さえて設置できるため、広範囲への施工を検討している場合におすすめです。

タフテッドカーペット柄機(カラーテック・OMT)

タフテッドカーペット柄機は、多色対応(6色以内)のタフテッドマシン(カラーテック・OMT)を用いて生産するため、デザインのバリエーションが豊富です。

ロングリピートも可能なので、広範囲への設置にも対応できます。さらに、「オールカット」「カット&ループ」どちらかのテクスチャー(生地の質感)を選べるため、用途に合わせた柔軟な対応も可能です。

タフテッドカーペットにはないデザインをお探しの方は、柄機の方を検討してみましょう。

ロールカーペットならスミノエ

廊下用ロールカーペットを敷くと、境目が少なく高級感のある空間を演出することができます。また、空気の清浄化や防音対策にもつながるメリットがあります。

オフィスへの導入を検討している場合、カーペット選びに失敗しないためにもサイズや素材、性能を考慮して選ぶようにしましょう。

スミノエでは、お客様が求める理想の空間に合ったカーペットをご用意しております。自社に合ったカーペットをお探しの方は、ぜひご相談ください。