
タイルカーペットを長く使うには、定期的な掃除が大切です。掃除を怠ったり、適切な掃除をしなかったりすると、カーペットの寿命が短くなってしまうこともあります。特に、オフィスは一般家庭と異なり、歩行量が多い場所のため、定期的な掃除を心がけましょう。
この記事では、タイルカーペットの掃除方法を紹介し、掃除の頻度や汚れ予防の具体的な方法について解説します。
オフィスのカーペット掃除が必要な理由

オフィスのカーペットが汚れる原因には、どのようなものがあるのでしょうか。ここではその原因と、カーペット掃除が必要な理由を2つ紹介します。
オフィスのカーペットが汚れる原因
オフィスのカーペットは一見きれいに見えますが、実際には繊維の奥に砂やホコリ、花粉などがたまっています。特に人の出入りが頻繁なオフィスでは、靴の裏についた砂などが持ち込まれることがあります。
これらの微細な粒子は、基本的に目には見えません。そのため、綺麗にしたつもりでもカーペットに蓄積されてしまう可能性があります。汚れを取り除くためには、定期的に掃除の時間を設けることが大切です。
アレルギー防止のため
カーペットが掃除されずに放置されると、その中にハウスダストやダニなどの微小なアレルゲンが蓄積します。アレルゲンは室内に拡散し、オフィス内の空気を悪化させ、場合によってはアレルギー症状を引き起こす原因になりうるでしょう。
くしゃみや鼻水、喘息の悪化などにつながり、社員の健康や生産性に影響を及ぼしかねません。このような事態を防ぐためにも、カーペットは定期的な掃除が必要です。
オフィスの美観維持のため
カーペットの掃除はオフィスの美観維持につながります。清潔で美しいオフィス環境は、社員のモチベーション維持につながる可能性が高いためです。シドニー大学の研究では、オフィスの清潔さと社員満足度には相関関係が示唆されています。
参考:ScienceDirect|Nonlinear relationships between individual IEQ factors and overall workspace satisfactionまた、美しいカーペットは来客にもよい印象を与えます。オフィスはもちろん、企業全体に対してよいイメージを抱いてもらうことができ、ブランディングの向上に役立つでしょう。
オフィスでのタイルカーペットの掃除方法

タイルカーペットは部分的に取り外せるため、業者に依頼しなくても簡単に掃除できます。主な流れは次の通りです。
- 余計なごみをあらかじめ綺麗に取っておく
- 中性洗剤で洗う
- すすぎ洗いする
- 水気を切り、毛並みを整える
- 風通しの良い場所で乾かす
余計なごみをあらかじめ綺麗に取っておく
まずは目に見える余計なごみを、掃除機で綺麗に取っておきましょう。ただし、掃除機をかけただけでは、カーペットの繊維に潜む微細なごみやホコリを取り切ることはできません。
掃除機をかけたあとは、粘着式クリーナーやブラシを使用して、ごみをカーペットの表面に浮かせます。
中性洗剤で洗う
次に、汚れたタイルカーペットを取り外し、中性洗剤で洗浄しましょう。ポイントは叩くようにして洗うことです。強くこすりすぎると、タイルカーペットの毛が傷んでしまうため注意してください。
汚れがなかなか落ちない場合、お湯で薄めた中性洗剤にタイルカーペットを浸しておく方法がおすすめです。浸け置きすることで汚れが浮き上がり、効果的に取り除くことができます。
すすぎ洗いする
中性洗剤で洗浄したら、洗剤の残りを確実に取り除きましょう。洗剤がタイルカーペットに残ると繊維を劣化させたり、変色したりする可能性があります。
水気を切り、毛並みを整える
洗い終えたら、タイルカーペットから余分な水分を取り除きましょう。水分が残っていると、カビや雑菌の発生につながりかねません。
毛足の長いカーペットの場合、毛並みを整える作業も重要です。カーペットの見た目が美しく保たれ、歩いたときに毛が乱れることを防ぎます。
風通しの良い場所で乾かす
水気を切って毛並みを整えたら、タイルカーペットを風通しのよい場所で乾かします。直射日光はカーペットの色あせや繊維を劣化させる原因になりかねないため、陰干しをしましょう。
タイルカーペットを外に干すことが難しい場合は、扇風機を使用するという方法もあります。このとき、シワにならないよう形を整えてから干すのもポイントです。乾くとシワを伸ばすことが難しいため、濡れている状態のときにシワを伸ばしておきましょう。
タイルカーペットを掃除するタイミング

タイルカーペットは定期的な掃除が必要です。ただ、場合によってはすぐに掃除が必要になるときもあります。
ここでは定期的な掃除と臨時掃除について解説します。
定期掃除
オフィスのタイルカーペットは、最低でも半年に1回はしっかりと掃除しましょう。「日常的に掃除機をかけているから大丈夫」と考える方もいるかもしれませんが、一般的な掃除機では、目に見えないごみやホコリを完全に取り除くことはできません。
例えば、休憩室ではコーヒーなどの飲み物をこぼしてしまうことも少なくないでしょう。液体は時間とともにカーペットに浸透し、しつこい染み汚れとなる可能性があります。また、カーペットは長期間使用していると細かな傷が生じ、汚れや微粒子が付着しやすくなります。
定期的に掃除することで汚れを予防し、カーペットを清潔で美しい状態に保てます。
臨時掃除
オフィスのタイルカーペットは定期的に掃除することも大切ですが、時折、イレギュラーのタイミングで掃除が必要になる場合もあります。例を挙げると、頑固な汚れやシミを完全に取り除けない場合や、来客の予定があるときなどです。
このような状況では、専門の業者に依頼することがおすすめです。専門の業者に依頼すると、特殊な方法や溶剤を用いてカーペットを素早くきれいに掃除してくれるでしょう。
業者によるタイルカーペットの掃除方法

業者によるタイルカーペットの掃除方法は、いくつか種類があります。
- バキューム方式
- パウダー方式
- ボンネット方式
- ウェット洗浄方式
- シャンプークリーニング方式
それぞれの特徴を把握して、自社に合った方法で掃除してもらいましょう。
バキューム方式
バキューム方式はメンテナンスの基礎的な作業で、特殊な掃除機でカーペット上の汚れを吸引する方法です。食べ物のくずやホコリ、細かいごみがカーペットの表面や毛の間に入り込んで取りにくくなる前に吸い取ります。
バキューム方式は水をほとんど使用しないため、乾燥時間が30分程度と短く、通常業務に素早く戻ることができるというメリットがあります。
パウダー方式
パウダー方式は特別な粉末状のクリーニング剤をカーペットにまき、ブラシや機械で汚れやホコリを取り除く方法です。
水を使わないためスピーディーですが、基本的に軽い汚れしか取ることができません。そのため、時間が経ってしまったコーヒーのシミなどを落とすことは難しいでしょう。
ボンネット方式
ボンネット方式は、ヤーンパッド・クリーニング方式とも呼ばれる掃除方法です。
まず、汚れている箇所に前処理剤を噴射します。前処理剤は汚れを浮かせ、取りやすくする役割を果たすものです。その後、専用の布や洗剤を含ませた特殊なパッドを使用して、汚れを取り除きます。
凹凸のあるカーペットや、毛足の長いカーペットには向いていないことが特徴です。
ウェット洗浄方式
ウェット洗浄方式はエクストラクション方式とも呼ばれ、水と専用の洗剤を使用してカーペットを掃除する方法です。比較的洗浄力が高く、カーペットのパイル内に蓄積した土や砂などを取り除くことができます。
ただし、ウェット洗浄方式はカーペット全体を濡らすため、完全に乾くまで半日以上はオフィスを使用できません。また、水を使うため、精密機器やパソコン等が置かれているオフィスは事前にしっかりと片付けておきましょう。
シャンプークリーニング方式
シャンプークリーニング方式は、ひどい汚れがある場合やパンチカーペットなど傷つきにくいカーペットにおすすめの洗浄方法です。すすぎを行うことで洗剤がカーペットに残るのを防ぎ、ます。
一方で、大量の水を使用し、乾燥に時間がかかってしまいます。また、カーペットの素材によっては縮んでしまう可能性があることに注意しましょう。
タイルカーペットの汚れ予防策

タイルカーペットは汚れを予防することによって、より長く使用できるようになります。汚れ予防策としておすすめなのが次の2つです。
- マットを出入り口に設置する
- 業者に汚れ防止施工を依頼する
マットを出入り口に設置する
汚れの原因は外部から持ち込まれるものがほとんどです。そのため、玄関マットなどを設置することで、オフィス内に汚れが持ち込まれにくくなります。
日本環境管理学会によると、マットは土砂の除去(除去率50%前後)や水分の除去(除水分率77%)に役立つことが示唆されています。
参考:環境の管理第 82号|建築物内への持込み土砂量の調査とカーペット汚れに関する研究業者に汚れ防止施工を依頼する
業者の中には、カーペットに特殊なコーティングを施してくれるところもあります。コーティングによって、汚れや汚れの原因となる液体の浸透を防げる可能性があります。
さらに、コーティングすることでメンテナンスがしやすく、タイルカーペットが長持ちします。ただし、完全な防汚ではないため、汚れたら速やかに拭き取ることが大切です。
おすすめ業務用タイルカーペット

タイルカーペットによっては、すでに防汚加工されているものも少なくありません。防汚加工されているタイルカーペットなら業者に施工してもらう手間やコストを省くことができ、メンテナンスも比較的容易です。
できるだけメンテナンスに時間をかけたくない場合、スミノエの業務用タイルカーペットがおすすめです。スミノエは、130年以上にわたってカーペット製造に携わってきた老舗のインテリアメーカーで、機能性の高いカーペットを豊富なデザインで展開しています。
ここでは、そのスミノエがおすすめする業務用タイルカーペットを3つ紹介します。
EXシリーズ
EXシリーズとは、廃棄されたタイルカーペットを再利用して作られた、環境に配慮した商品です。81%という高い再生材比率を実現しており、 CO2の削減貢献度は61%です。
EXシリーズは2種類あります。
- EX-1000 REFLECTOR:繊細な光の反射をモチーフにしたデザイン
- EX-1100 PRISM:プリズムが描く光の屈折をモチーフにしたデザイン
どちらも防汚・撥水加工されているため安心です。また、環境に優しいだけでなく高い機能性も兼ね備えています。後染めした従来品より耐光・耐摩耗性、耐薬品性が高いため、長期間に渡って使用できるでしょう。
EXシリーズはこちらSCENERY SOUND
SCENERY SOUNDは、シンプルながらも独創的なデザインを実現するタイルカーペットです。他のタイルカーペットではあまり見られない、25cm×1mという長方形のサイズが特徴です。
6種類の商品がありますが、すべて防汚・撥水加工されています。長方形タイルであるため加工しやすく、さまざまなスタイルに対応できます。
SCENERY SOUNDはこちらLXシリーズ
モダンなデザインやシャープな無地調パターンまで、あらゆるパターンにマッチするのがLXシリーズです。「Future MODERN」というテーマの通り、近未来的な美しいデザインが目を引く一方で、どのようなオフィスにも馴染みやすくさまざまな空間にフィットします。
LXシリーズもすべて防汚・撥水加工されています。「LX-1000V」は抗ウイルス加工もされており、オフィスを清潔に保てるでしょう。
LXシリーズはこちらタイルカーペットはこまめに掃除しよう

タイルカーペットは定期的に掃除し、半年に1回は掃除機や洗剤などを用いて掃除することをおすすめします。こまめに掃除することで、長持ちしたりしつこい汚れを防止したりできるでしょう。
スミノエのタイルカーペットは、基本的に防汚・撥水加工されているため汚れにくいという特徴があります。さらに、デザインのパターンも豊富です。生地のサンプルもご用意可能なので、お気軽にご相談ください。