環境・社会への取り組み:住江織物グループCSRレポート

特集

特集:歴史に学ぶ、住江織物のこれからの歩み

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プロジェクト

【セッションの目的と企業理念について】
「らしさ」と「社会から期待されている役割」を浮き彫りにする。

誰もがその人にしかできない使命を持っています。「何のために存在しているのか」「自分にしかできないことは何なのか」

企業も同じです。「事業活動の先にある意義」「世の中にどのような価値を提供できるのか」を明確にすることが、ブレのない経営や社員の仕事への誇りと意欲に繋がると考えます。

メンバー紹介
DAY1

ルーツから、住江織物らしさを探る

「住江織物らしさ」とは? まずは住江織物のDNAをひも解いていきます。 セッションDAY1では、社史や各メンバーの過去の経験をもとに話し合いました。

写真:DAY1-1
Q:これまでの歴史のなかで感じる「らしさ」は?

山塚:フロンティア精神があると思います。戦前戦後の激動の時代のなかで、「日本初」を生み出してきました。

増田:そうですね、時代を少し先読みしたビジネスに着手している印象があります。チャレンジしていますよね。

矢野:世の中に必要なものを見極めて、スピーディにやってきたからこそ、「日本初」という結果に結びついているのではないかと思います。

秋山:過去の失敗や経験を活かしたからこそ、今の車両や浴室向けの床材などに繋がっている。どんどん変わっていく世の中の流れに、必然なのか、偶然なのか、合っている感じがしますね。

矢野:あと誠実だよね。真面目な会社だと思います。

山塚:妥協しないというか。一つ例にとると進駐軍用のインテリア製品を大量受注したことですね。GHQから無理難題を言われても、もう交渉できないことも引かず、しっかりと話をつけてきていますし。豊明殿に納品した手織緞通にしても、本当に苦労してやりきっていますね。

秋山:創立35周年の社内誌に、当時の飯田社長の「世界を相手にしなければ生き抜いていけない」という言葉があります。その頃から立ち向かっていこうとする姿勢がありますよね。

西野:私の経験として鮮烈に残っているのが、一ヶ月ぐらい毎日ノンストップでタイルカーペットを生産した東京都庁の大口プロジェクトです。トラブルが連続しましたが、機械を修理しながら生産し続け、なんとか納めることができました。その頃はやっぱり活力があって、応援も多く、やりきるという現場力がありましたね。

秋山:それも人と人の繋がりかな。マンパワーが強くて、そこに頼っている部分もあると思います。

矢野:だからこそ、個を尊重するというか、よっぽどのことじゃない限り、たいていのことはさせてもらえますよね。

山塚:がっちりした決まりやマニュアルに頼るということがないんでしょうね。

増田:柔軟ですよね。良いものはそのままにして、変えるところは変える。

西野:別に伝統だけにこだわっているわけではなく、何か新しいものをつくるんだったら、むしろその伝統を壊すこともアリだという考え方なのかもしれません。

山塚:今から思うと、自分の成長に繋がったのかなと思いますが、その当時は厳しい案件も経験しました。周りのサポートが少なかったのも、私を信頼してくれたからかもしれません。改めて個人の裁量が大きいのだと思います。

矢野:私はずっと車両畑ですが、入社してから数年がたった頃、上司と私鉄の新規開拓をしたことがあります。毎朝、上司にスケジュールと内容を話すと、その通りにやらせてもらえたし、フォローもしてもらった。確かにしんどかったが、あの時が一番充実感があったと思います。

増田:いろんな話を聞くと、自由な環境で忍耐強くやると良い結果が出たり、達成感も強いんだなって思いました。「住江織物らしさ」とは? まずは住江織物のDNAをひも解いていきます。 セッションDAY1では、社史や各メンバーの過去の経験をもとに話し合いました。

秋山:個に託すことが不屈の精神に繋がるのかもしれませんね。

村田:みなさんの話では苦労した体験が多いですよね。それがあってこそ、今の自分がある。その自負があるからこそ、裁量を持ってやっていけるのだと思います。きちんと上司がフォローをして、若い人たちにも引き継いでいかなければ。

写真:DAY1-2

セッションDAY1では、社史や各メンバーの過去の経験をもとに話し合いました。

再認識した住江織物らしさ
◎世の中の需要を見極めて、スピーディに形にした先見性と実行力
◎どんな要求や課題も乗り越えていった、誠実で不屈の現場力
◎人と人との繋がりによって生み出される、マンパワーと団結力
◎自己責任のもと、良くも悪くも個々人に与えられる裁量の大きさ


DAY2

住江織物の社会的価値を読み解く

DAY1で浮き彫りになった、忘れてはならない住江織物らしさ。それを踏まえながら、社会からの期待とこれからの歩みをDAY2で討論しました。

Q:これまで担ってきた、住江織物の社会的な役割は?

矢野:1896年に鉄道用の椅子張を国内で初めて製造して納めています。明治維新以降、徐々に国産化していく世の中の流れに対して、ただ輸入商材をマネるのではなく、ひと工夫というのかな、レールをデザインした国鉄の椅子張など面白さを加えているんですよね。

西野:国立劇場など公共のモノづくりを手掛けているのを考えると、私たちは信用と信頼を売っているのかなと思うこともあります。

増田:私たちのつくっているカーペットやシートは室内空間と人の間にあるクッションのような存在なのかなと思いました。

秋山:なるほど。

増田:室内は装飾しなければ無機質な空間です。それに対して人は冷たさを感じると思うのですが、装飾を施すことによって温かみや快適さがでてくる。そういう意味で、精神的なクッション材というものになっているのかな。

秋山:お客様のご要望を受け止める社員も含めて。

写真:DAY2-1
Q:あえてしないことは?

秋山:新しいことはしていますが、どこか堅実な気がします。

増田:身の丈に合うことをしますよね。

松山:他社のマネやコピーはしないね。ライバルメーカーがしているものを出していかないし、蹴落としていくこともしない。攻めるなかにも上品さはあると思う。ただ、象徴的な案件は絶対にひかない。必ず取りにいく。

矢野:そんな無茶をするときこそが、新しいことにチャレンジできるチャンスですしね。

Q:あえてすることは?

矢野:一つの流行をつくるときには、マネしにくい技術によるモノづくりをします。ご要望通りに形にするのではなく、あえて手間暇かけて失敗もいとわない。

松山:バックに高い技術力があり、下支えしている。デザインもかなり独自性があります。

増田:手織りといった伝統技術の保存もしていますよね。社会的な貢献といった意味もありますが、住江織物としての祖業ですから、大事にしていますよね。やっぱり自分たちのルーツはそこにあり、祖業から歴史を振り返ることは重要だと思います。

西野:10年後を見据えての種まきには素材メーカーやIT企業、大学などと組んで行うことが多いと思います。繋がりを大切にしながら柔軟にチャレンジしています。

矢野:ご期待やご要望には手を抜かず対応しますし。技術的に難しい依頼が来ることも多々あります。「かなわんなぁ」と思いながらも取り掛かりますね。

増田:それが信頼に繋がっているんですね。何十年も前と同じものをつくってほしいというオーダーがあったときに他社では対応できないですし。

矢野:国会議事堂の緞通とかね。

松山:会社としてやらなきゃいけない。

増田:利益だけじゃ計れない価値がそこにあるんですよね。製造したものをただ売るのではない、お客様の気持ちにお応えするということが大切なんですよね。

矢野:その辺が住江の泥臭さでもあり、良さだよね。

Q:モノづくりで解決できそうな世の中の課題は?

西野:環境やリサイクルに関する商品づくりや、健康を意識していますよね。人にも地球にも優しいモノづくりをしている。

矢野:元がやわらかいモノですからね。

西野:尖ったものをあまりつくらないのは、ポリシーかもしれない。デザインでも人にやさしく、ホッとするような空間づくりを基本としているのかな。

増田:空間に、暮らしに、安心やゆとりをもたらす付加価値が提供できればいいかな。内装材は人の心を豊かにしますよね。

西野:科学的にも人は無機質と触れているときよりも、繊維と触れているときに安心感が得られるという話を聞いたことがあります。人体も基本的に繊維なんです。皮膚も筋肉も。

Q:つまり、住江織物がこれからも期待されている社会的な役割とは?

増田:インテリアのパイオニアメーカーとして、業界をリードしていくことは期待されているのかなと。

矢野:今はモノがあふれて好みが多様化しているので、それぞれの嗜好に合わせたモノをつくっていかないといけないでしょうね。

秋山:他にも緯糸(よこいと)としての役割もあるかと。世の中に対しての緯糸(よこいと)。私たちの会社が、世の中の要望をどう紡ぎ合わせていくか。

矢野:世の中には色んな業種がある。私たちは、繋ぎ合わせる緯糸(よこいと)的な役目をできるんじゃないかな。

写真:DAY2-2

これまで担ってきた、住江織物の社会的な役割
◎求められるものを、+αを加えながら形にしてきた
◎信用と信頼を提供してきた
◎快適さや安心感を与えるモノづくりを行ってきた
◎どんなご要望も受け止め、真摯に応えてきた

あえてしないこと
◎無茶な攻め方・身の丈に合わないこと
◎マネをしたり、蹴落としたりすること

絶対にすること
◎マネをしにくい、技術力を活かしたモノづくり
◎手織技術など伝統技術の保存
◎次世代商品のための種まき
◎お客様やお取引先様との付き合いを大切にし続ける
◎象徴的な物件は必ずとる

これから果たしていくべき役割
◎幅広い提案を通して、より多くの人々の心の豊かさを提供すること
◎インテリアのパイオニアメーカーとして業界をリードすること
◎健康的な人生・暮らしの分野で貢献すること
◎日本らしさや伝統を大切にし、これからもつくっていくこと
◎事業を通じて、人や企業を繋いでいくこと


目指す未来へ

私たちが生まれる遠い昔から受け継がれてきた住江織物らしさ。知らず知らずのうちに私たちの根っこにしっかりとあったのだと気付きました。今この時だからこそ、目指す未来へ。次はビジョンを探っていきたいと思います。

感想

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