リスクマネジメント

 住江織物グループでは、リスクマネジメントを重視した経営を行っております。2014年度は、特に海外子会社のリスク、事業継続計画、知的財産権、情報セキュリティに関する活動などを行ってまいりました。

事業継続計画(BCP)の進捗

 当社グループで取り組んでいる災害時のBCP(事業継続計画)について、2014年度は期中に目標を変更し、防災対策に一旦立ち戻って進行いたしました。
 具体的には、国内全グループ会社、事業所において安否確認ルールが確立されているか、責任者が洩れなく任命されているかを再度確認いたしました。
 また、お客様への情報発信を主目的とするBCP行動計画を作成しております。
 災害はいつ起こるとも限りません。2015年度は本社ビルにて、9月4日「大阪880万人訓練」を利用し、策定した安否確認ルールが非常時にうまく運用できるのか試行いたしました。運用が難しかった原因を分析し、ブラッシュアップしていく予定にしております。

BCP安否確認訓練 対策本部

知的財産権の取り組み

 商品・技術競争力の確保のために知的財産権の確保に努めております。なかでも販売、開発、製造のいずれのシーンでも商標、意匠、特許・実用新案は深く係わりがあることから、社員の知的財産権への理解促進を図る活動に取り組んでおります。
 具体的には、特許を取得していない場合のリスク、商標権を得るメリットや知的財産権の特徴や知的財産権を含む契約に係る内容等を社内イントラネットで「知的財産NEWS」の発信を6回(2014年度)行いました。さらに、定例の会議で関連特許公報の報告及び知っておきたい知財に係る内容を紹介してまいりました。
 また、事業の基幹分野・得意分野をはじめ競争優位に立つべく特許出願から特許取得活動を推進しております。今後も、教育・啓発を継続的に行いながら、発明の発掘・出願をすることで、事業を守り事業活動への貢献を目指してまいります。

リスクマネジメント ─ 国内事業所のリスク管理

 国内事業所のリスクマネジメントについては、リスクマネジメント部会で検討を行っております。企業活動における情報の価値と取り扱いの重要性を、グループ全体に徹底させることが、リスク管理上の重要課題と考え、2014年度の活動テーマを『情報をキーワードとした取り組み』といたしました。まずは個人情報保護法や不正競争防止法などの情報関連法令に基づいて、携帯電話など身近な情報機器のセキュリティの徹底から始めようと、現在既にある行動手順の見直しや周知方法の検討などを行っております。
 トラブル発生時の初期行動による被害の最小化等、情報漏洩防止の基本行動の周知が、グループ全体に徹底されるよう、現在行っている入社時、昇格時のコンプライアンス教育に加え、業務通達、イントラネットを活用し実施してまいります。

リスクマネジメント ─ 海外子会社のリスク管理

 当社グループでは、産業資材事業拡大に伴ってグローバル化・多様化するリスクを最小にとどめるため、 海外での事業展開におけるリスクマネジメント(以下、RM)状況の把握強化に努めております。

昨年度からの継続

 昨年は、中国で自動車用内装材の製造・販売に従事する住江互太(広州)汽車繊維製品有限公司(SPM)をモデルケースとして着手し、RM手法を構築するとともに、成果(火災対応リスク値:14.62→5.61 61.63%削減)を上げ、現在は海外工場各社で苦慮しているテーマ「人材流出の防止」に取り組んでおります。
 人事情報や社員への職場満足アンケートの結果を用いて、現状分析するとともに、5つの重要な懸念事項に対する対応策を検討/計画/実践しております。
 例えば、人材流出による職場活力低下への対策として、年休制度の調整、通勤バス増便、アンケート要望が多かった日本語勉強会が継続実施されており、さらに教育の場として技術勉強会も開始されました。言語は勿論、習慣や仕事に対する考え方は国々により異なるため、日本の考え方だけを押し通すのは無理があり、両国間で理解、納得できる対策を模索するとともに、現地での自立を推進してまいります。

SPM 日本語勉強会

SPM 技術勉強会

新たな取り組み

 また今年は、同業種となるタイのT.C.H.Suminoeへ、中国SPMで確立したRM構築手法(「RM規程」の制定、ISO31000に準拠したリスクアセスメント、「推進計画管理表」による予実管理と報告体制等)を横展開し、Goh RM推進室長のリーダーシップの元、現場を中心としたRM体制が構築されつつあります。
 今後、RM導入各社の活動状況を注視するとともに、さらに他の海外工場に横展開してまいりますが、各海外工場でのリスク及び対策方法をグローバル共有し、住江織物グループ全体としてのリスクマネジメント構築を推進いたします。

TCHS RM委員会

 

TCHS RM推進室長
Rerkrob.R. (Goh)

現業の通訳業務に追われる中、このRM活動を推進する事は大変ですが、本社の支援を得て、会社の事業継続の為にリスク低減に尽力してまいります。