環境・社会への取り組み:住江織物グループCSRレポート

トップメッセージ

〈はじめに〉

 住江織物グループが創業以来130年以上にわたり企業活動を続けられてきたのは、お客様をはじめ、私たちの活動を支えてくださっている多くのステークホルダーの皆様からの信頼によるものと考えております。この信頼関係を維持し、さらに高めていくためには、経営トップをはじめとするグループ全社員が、法令遵守はもとより、社会規範と企業倫理を自覚し、その価値観を共有することが肝要です。その徹底を図るため、当社は中期3ヵ年経営計画「Advance Ahead 2018」を刷新し、2017年6月から、新たに第5次中期3ヵ年経営計画「2020」をスタートいたしました。 当計画では、「企業ガバナンスの再構築」と「事業の成長」という2つのテーマのもと、事業の拡大とともに、法令遵守や管理体制の見直し、ならびに基幹システムの再構築に取り組んでまいります。

〈企業ガバナンスの再構築について〉

 企業の存続には、企業倫理に基づいた健全な事業活動と風通しの良い組織運営が不可欠です。2017年5月期に外部の専門家を招き、コンプライアンスの徹底に向けた中長期プランを策定いたしました。第5次中期3ヵ年経営計画「2020」では、そのロードマップに沿って「業績管理体制の見直し」と「内部統制の再構築」の2つをテーマに掲げ、諸施策を推進いたします。

〈事業の成長について〉

 国内では、短期的には東京オリンピック前のホテルや鉄道車両などの改装需要が見込めますが、中長期的には人口減や少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少から、経済規模の縮小が予想されます。海外では、アジア圏を中心とした新興国の経済成長が望めるものの、近年ではグローバル化への反動から保護主義的な政治潮流が経済に影を落とすなど、先行きは混沌としたものになってきております。
国内、海外ともに自ら変革していかなければ、業容の拡大が見込めなくなっている状況下で、足場を固めつつ、「取扱い商材の拡大」、「グローバル化の強化」、「高付加価値商材の開発・販売」という3つのテーマのもと、事業の成長に向け取り組んでまいります。

〈グローバル展開について〉

 1994年にタイへ進出して以来、20年以上にわたりグローバル展開を進めてまいりました。現在では、海外売上高が連結売上高の約3割を占めております。当社が永続的に成長していくためには、成熟時代へと移行した国内市場だけでなく、拡大するグローバル市場も取り込んでいく必要があり、当社の歴史のなかでも大きな転換期を迎えております。また同時に、より現地に根差した事業展開を目指すため、多様な文化、習慣、宗教、人種を受け入れ、グローバル人材の育成、現地社員との会社理念の共有、コンプライアンス意識の浸透、各拠点の地域社会への貢献を図ってまいります。

〈環境への取り組みについて〉

 当社の開発テーマは「K(健康)K(環境)R(リサイクル)+A(アメニティ:快適さ)」であり、地球環境への負荷を考慮した商品開発を行っております。そのなかから生まれたのが、水平循環型リサイクルタイルカーペット「ECOS®(エコス)」です。当社が独自開発したECOS®のバッキング材は、同一製品間で再生を行う、リサイクルのなかでもより高い技術を要する水平循環型リサイクルによるものです。発売から6年経過した現在でも、世界最高水準の再生材比率(最大84%)を誇っており、国内外で高い評価をいただいております。
持続可能な社会を築いていくために、当社は「利益の追求」と「環境・社会への貢献」のより良い調和を目指してまいります。

〈手織り技術の継承について〉

 130年を超えて伝承されてきた手織り技術を後世に伝えることは、当社の社会に対する貢献であり、責務と考えております。当社は創業以来、国会議事堂や迎賓館という、日本の伝統工芸美術の粋が集まる各種建築物に、緞通、緞帳、椅子張地、壁装材などの美術織物を納めてまいりました。生産性を重視する現代では手織りの伝統技術を守ることは極めて難しいことですが、当社は今後も若手の技術者・技能者を育成し、長きにわたり培ってきた芸術性と伝統技法を受け継いでまいります。

2017年12月

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