環境・社会への取り組み:住江織物グループCSRレポート

トップメッセージ

はじめに

米国子会社SuminoeTextile of America Corporationに端を発した会計処理問題により、2016年5月期決算および2017年5月期第1四半期の決算発表が大幅に遅れ、また、過去4期にわたり決算の過年度修正が発生する等、株主の皆様をはじめとする関係者の方々に、多大なるご迷惑、ご心配をおかけいたしました。改めて深くお詫び申し上げます。今回の問題を受け、経営トップ自らが、企業ガバナンスとは何であるかを学び直し、倫理観を持って善悪を判断する意識を組織の隅々にまで浸透させることが、今後何よりも重要であると痛感いたしております。

利潤の追求と環境・社会への貢献のバランスを取ることは、企業経営のなかで難しい課題の一つですが、持続可能な社会を築く上で、調和を重んじる企業像は、今後我々が追求しなければならない姿と考えております。各ステークホルダーと公正かつ良好な関係を保ちながら、高い理想に向けて取り組んでいく所存です。また、法令遵守はもとより社会規範と企業倫理を自覚し、当社グループ全ての役員・従業員とその価値観の共有を図ってまいります。

海外展開の加速と変化に
対応できる「仕組み」づくり

1994年にタイへ進出して以来、20余年にわたり、海外展開を加速してまいりました。現在では6か国13拠点まで増え、売上高は全体の約3割、自動車内装事業に限れば、すでに5割を超えており、また従業員数も連結グループ全体の約半数を占めております。グローバルレベルで、人員を含めた経営資源の最適な配置を行い、全拠点において、品質・価格・供給面で常に最高水準を目指してまいります。一方で、激動する世界情勢のなかで、グローバルに業容を拡大していくにあたり、変化に対応するマネジメント力は必須であり、また、グループ全体でガバナンス体制の構築やコンプライアンスの徹底も図っていく必要があります。リスクへの意識を高め、日々「懸念点の整理」を行い、「対策の実施」と「ルール化」、「その後の検証」を先送りすることなく確実に行い、一連の動作を「仕組み」として組織に定着させることで、変化に対応できる体制を構築してまいります。

循環型社会への貢献

当社は、再生材料比率83%、CO2削減率44%(LCAによる評価、当社従来品比)という、世界でも類を見ない高い水準を実現した、水平循環型リサイクルタイルカーペット「ECOS®」を発売しております。タイルカーペットからタイルカーペットを再生する、リサイクルモデルのなかでもより高度な技術を確立しており、使用済みタイルカーペットを原料としているECOS®は、効率的かつ環境にやさしい製品です。

今後も当社の開発基本テーマである「K(健康)K(環境)R(リサイクル)+A(アメニティ:快適さ)」のもと、来るべき循環型社会に資するべく、環境にやさしい商品を積極的に開発してまいります。

人材を多様化しグローバル企業へ

「企業は人なり」、企業経営において常に大切なのは人材です。技術・技能の伝承、指導能力・改善手法の継承により、「業務遂行力」や「現場力」を高め、将来を担う人材を育成いたします。「教育は常に現場にあり」との認識のもと、若手や女性社員の意見を吸い上げ、相互理解を深めながら、社員一人ひとりが持つ能力を十分に発揮できる職場づくりを進めてまいります。また、海外展開を強化するなかで、それぞれの地域の特性や文化を尊重し、人材の多様化を図ることで、グローバル企業としての総合力を高めてまいります。

伝統技術の継承と新たな技術革新

当社は、綴織緞帳・緞通等を製造する丹後テクスタイル(株)で手織りの職人を有し、西陣織を製造する京都美術工芸所とともに、伝統技術の継承を図っております。効率化が求められる事業運営のなかで、手織り技術を守るのは難しいことですが、伝統文化の火を絶やさないことも、インテリアメーカーである我々の社会的責務の一つと捉えております。また近年では、コンピュータと連動した電子ジャカード機による新たな緞帳づくりにも取り組み、伝統のなかに新しい息吹を吹き込むチャレンジをしております。今後もインテリア製品のパイオニアとして、伝統技術の継承のみならず、次代を担う技術の開発にも取り組んでまいります。

2016年12月

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