国立文楽劇場 大ホール

納入製品名/本綴織緞帳(「緞帳と緞通」サイト

所在地/大阪市中央区

納入時期/2014年3月

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大阪市中央区にある国立文楽劇場は、1984年に四番目の国立劇場として開場した劇場です。2014年は開場30周年にあたり、四回目の緞帳新調となりました。緞帳に描かれた「松」は、国立文楽劇場の緞帳にとって大きなテーマの一つで、開場時の初代から10年毎に新調され、「松」が徐々に生長していく様が描かれてきました。今回の緞帳は「蒼流悠松図(そうりゅうゆうしょうず)」と題して、「松」が一段と生長した姿が描かれ、桃山時代の絵師・海北友松(かいほうゆうしょう)の「浜松図屏風(はままつずびょうぶ)」をもとに制作が進められました。その描かれた場景は、水面と浜辺を分割する装飾的な部分と、近景と遠景で描き分けられた「松」の写実的な部分とが、大胆な構図の中にバランスよく配置されています。青々とした流水は生命の源を感じさせ、水が人々の生活を潤し、文化を発展させてきた水の都「大阪」を象徴しているかのような表現となっています。